
配当金生活に憧れるんだけど、アメリカ高配当ETFのSPYDを積立で買うのはあり?



SPYDは利回りが高いよね。でも積立購入はオススメしないよ。
こんにちは、なすにんです。
個人投資家に人気な米国株ETFのSPYDです、
しかし、この記事では、高配当ETFのSPYDが積立投資に向いていない理由を解説します。
- アメリカ高配当ETFに興味がある人
- 配当金収入を得たい人
- つみたてNISAやiDeCo以外でも投資をしたい人
楽天証券の人気ETFランキング(2022年4月)を参考にするとSPYDは13位と、高配当ETFとして非常に人気が高いですね。





SPYDって人気あるんだね。でもなんで積立投資がダメだと思うの?
そんな人気なSPYDですが、なぜ積立投資に向いてないのか?そう考える理由は5つです。
(*投資は自己責任でお願いします)
- アメリカ高配当ETFの種類
- SPYDがつみたて投資に向いてない理由5つ
- SPYDを買うタイミング
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アメリカ高配当株ETFの種類とSPYDの特徴
アメリカ高配当ETFとして人気なのがVYM、HDV、SPYDの三つです。
VYMの特徴
VYM
2022年4月13日時点 | 内容 |
運用会社 | バンガード |
銘柄構成数 | 412 |
分配金利回り | 2.66%(直近利回り) |
経費率 | 0.06% |
設立日 | 2006年11月 |
VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)は、バンガード社が運用する、米国高配当株ETFです。
時価総額荷重型なので、上位10社だけで20%以上の割合を占めています。
均等に分散されているわけではありませんが、VYMは400社以上の銘柄が含まれているので、分散が効いた安定したETFと言えます。
HDVの特徴
2022年4月13日時点 | 内容 |
運用会社 | ブラックロック |
銘柄構成数 | 75 |
分配金利回り | 3.18%(過去12ヶ月間) |
経費率 | 0.08% |
設立日 | 2011年3月 |
HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)は、ブラックロック社が運用する米国高配当株ETFです。
HDVは配当支払いの持続が高いと認められる、財務安定した優良銘柄上位75社で構成されています。
75社が組み入れられていますが、上位10社だけで50%以上の割合が占められており、VYMと違いあまり分散が効いていないETFとなっています。
SPYDの特徴
2022年4月13日時点 | 内容 |
運用会社 | ステートストリート |
銘柄構成数 | 79 |
分配金利回り | 3.55%(年間利回り) |
経費率 | 0.07% |
設立日 | 2015年10月 |
SPYD(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)は、ステート・ストリート社が運用する、高配当ETFです。
S&P500の構成銘柄の、高配当利回り上位80銘柄を投資対象としています。
上のVYMやHDVと大きく異なる点は、時価総額に関係なく、80銘柄にほぼ均等に投資しているのが特徴です。
株式だけでなく、REITも含むので、配当利回りは最も高くなる傾向があります。
SPYDが積立投資に向いてない5つの理由



SPYDは何で積立投資に向いていないの?
SPYDが積立投資に向いていない理由は5つです
- 高配当ETFは自動で購入ができない(楽天証券の場合)
- SPYDはETFなので予算の全てを使いきれない
- 配当金再投資ができない
- 配当金が下がる可能性がある
- SPYDは暴落に弱い
高配当ETFは自動購入ができない


今のところ、楽天証券では海外ETFの自動購入ができません(SBI証券ならできます)
>>>◆SBI証券◆ 口座数はネット証券No.1!毎月積立をしたいのなら、自分で購入金額を打ち込んで商品を買わなければいけません。SPYDを買うために円をドルに替える手間もかかります。
自分で購入金額を打ち込んだり、円をドルに変えたことがある人はわかると思うのですが、相当な手間とメンタルの強さが必要になります。
なぜなら為替は毎日変動するので、もっと待てば円高になって安く交換できるかもしれない。もしくは円安だから、今は買いにくいなど、色々な場面で決断力が必要になります。
為替や、株価の値動きを見つつ、淡々と手動でつみたて投資できるメンタルの強い人は少ないのではないかなと。
労力とメンタルの点で言うとETFの毎月積立は難しいのではと思います。
SPYDはETFなので、予算の全てを使うことはできない
ETFは最低で購入できる単元が決まっているので、投資信託のように毎月の予算全てを使って購入することはできません。
2022年4月13日現在、SPYDの株価は44,41セント、日本円で約5,551円(1ドル=125円計算)です。
投資信託の場合だと100円から購入することができるので、投資予算を全て使い切れます。
その一方、SPYDはETFです。
株と同じように最低単元が決まっているので、毎月の予算を1万円とするなら1株分の5,551円分しか買うことができません。
毎月の予算をフルに使えないのは機会損失と言えることから、SPYDは毎月の積立投資に不向きだと言えるのではないでしょうか。
配当金再投資ができない
投資信託とは違い、ETFで出た配当金は自動的に再投資できません。
SPYDの配当金は年に4回(3、6、9、12月)です。
配当金を受けとる度に米国の10%。日本の20%の計30%の税金がかかります(2重課税を取り戻すために外国税額控除の確定申告が必要)
再投資を考えて資産の最大化を狙う方にとっては、SPYDのようなETFは税金が都度かかるため非常に効率が悪いです。
投資信託なら税金が引かれることなく、配当金はそのまま自動で再投資されます。
資産の拡大を求めるのなら、配当金が再投資される、キャピタルゲイン狙いの投資信託がよいと思います。
配当金が下がる可能性がある
つみたて投資は、長期的な株価の右肩あがりが前提となっています。
一方、高配当ETFは配当金狙いの投資です。
2020年はコロナショックという暴落があり、VYMやHDVと比較してもSPYDがダントツで大きな減配となりました。
最近でも2021年12月の分配金は大幅な下げとなりました。2022年3月の分配金で、かなり戻りましたが、あの下げでSPYDを手放した人も多かったです。
SPYDは時期によっては大幅に配当金が下がる可能性もあるので、つみたて投資には注意が必要です。
SPYDは暴落に弱い


SPYDは2015年設立と言うことで、リーマンショックなどの暴落を経験したことがありませんでした。
2020年の大暴落で分かったことは、暴落の幅がVYMやHDVよりも大きかったことです。
下がSPYDの2017年から2021年のチャートです。


2020年の2月までは39ドルあった株価がコロナショックの月に、瞬間的に20ドル台と50%近く暴落しました。
この下落率はHDVやVYMと比べてはるかに大きいものでした。
2017年からコツコツと積立投資をしていて、100万円購入したとします。
3年かけて100万円分購入した株が、たったの1〜2カ月で50万円になると、ほとんどの人はパニックになると思います。
投げ売りする人もいたかもしれません。
暴落に弱いSPYDは積立投資に向いていないと考えます。
高配当ETFのSPYDを買うタイミング



SPYDが積立投資に向いていないのはわかった。じゃあいつ買えばいいのさ。
SPYDの魅力は何と言ってもその利回りです。
最近では3.5%台ですが、2020年3月の暴落で購入した方は配当金利回りが5%を超えています。
毎月決まった額を購入するよりも、〇〇ショックで全体が下がった時に買うことをオススメします。
インデックス投資は毎月買うだけですが、高配当投資はそうではないのでタイミングが重要になります。



でもそのタイミングがわからないんだけど。



その場合は、現金を多めに残しつつ少しの量を買ってみるのもいいかも。配当金って嬉しいから。
SPYDが積立投資に向いていない5つの理由まとめ
- 高配当ETFは自動積立購入ができない(楽天証券の場合)
- ETFなので、予算を全て使い切ることができない。
- 配当金再投資ができない
- 配当金が下がる可能性がある
- SPYDは他の高配当ETFに比べて暴落に弱い
以上です。
iDeCoや、つみたてNISAをまず満額して、それでもまだ余剰資金があれば、ピンポイントで購入するのをオススメします。
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この記事でアメリカ高配当ETFの理解が深まれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。