
VYMってアメリカ高配当ETF人気があるんだけど、配当金狙いで買ったほうがいい?



VYMは高配当としては中途半端だから、僕なら買わないかな。
こんにちは、なすにんです。
アメリカ高配当ETFとして有名なのがSPYD、HDV、VYM。
その3つの中で、この記事ではVYMにフォーカスして、VYMをオススメしない3つのデメリットについて解説しています。
SPYD, HDV, VYMのどの高配当ETFを購入するか、迷っている方の参考になれば嬉しいです。
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- VYMとは
- VYM、SPYD、HDVの比較
- VYMを買わない3つの理由
アメリカ高配当ETFのVYMとは
VYMは世界三大投資会社の一つであるバンガード社が提供している高配当ETFです。
正式名称はVanguard High Dividend Yield ETF。全米の大型株を中心に、配当利回りが市場平均を上回る銘柄で構成されています。
VYMの概要は以下です (2022年8月5日時点)
名称 | VYM |
設立年 | 2006年 11月10日 |
構成銘柄数 | 443 |
分配利回り | 3.22% (直近利回り) |
株価 | $105.29 |
分配金回数 | 3, 6, 9, 12月 |
VYMは構成銘柄が443と分散が効いている銘柄ですが、時価総額加重平均型なので、上位10社で20%以上の割合を占めています。
上位10社の内訳は


59年連続増配のジョンソンアンドジョンソンが第一位に入っています。その他の上位には65年連続増配のプロクターアンドギャンブルなど、連続増配を出している大企業が名を連ねています。
コロナワクチンで有名になったファイザーもしっかりと組み入れられていますね。
アメリカ高配当VYMの株価の値上がり
VYMは2006年に設立されているので、他の高配当ETFのSPYD (2015年) とHDV (2011年) に比べ、歴史があるETFです。
VYMが設立されてからのチャートを見ると、リーマンショック後にも力強く上昇しているのがわかります。


2006年12月15日のときは51ドル85セント。そして現在 (2022年8月) の株価は105.31ドルと15年で約2倍になっています。
配当金をもらいながら、株価も順調に高くなるのはさすが人気高配当ETFといったところですね。
下はSPYD、HDV、VYMの値上がりの比較している図です。


3つのETFを比較すると、VYMが108%とSPYD、HDVと比べて、値上がり率が一番高いですね。



3つのETFの中では分散も効いていて、一番値上がりしてるならVYMいいと思うけど、なんで買わないの?



値上がりも配当金も全部ビミョウなんだよね。
高配当ETFのVYMをおすすめしない3つの理由
VYMをおすすめしない3のデメリットの理由は
- 配当金(分配金)が少ない
- 分散が効き過ぎてる
- 値上がり益を狙うなら他のETFがいい
デメリット1 VYMの配当金(分配金)が少ない
SPYD, HDV, VYMの3つの配当金利回りは以下です。(2022年 8月5日時点)
VYM | 3.04% |
HDV | 3.2% |
SPYD | 3.56% |
高配当ETFを買う最大の理由は、日々使えるキャッシュフローを増やすためだと思います。
数千円、数万円のお金が毎月増えるだけでも、選択肢の幅が広がりますよね。そのためには一番利回りが高いETFを買うのが合理的です。
一般的に高配当とは3%以上を指すので、VYMの年間利回り3.04%はかなりギリギリのラインです。
さらに3.04%といっても、そこから外国株の税金が10%、国内の税金が20%引かれるので、実質手元に入るのは2.5%くらいになります。
100万円投資していても、2.5万円くらいしか手元に残らないと考えると、高配当ETFとして物足りない。
それなら、より高い配当金がもらえるHDVやSPYDを買うほうが配当金狙いの投資に合っていると思います。
デメリット2 VYMの分散が中途半端
「一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。
一つの銘柄に投資をしていると、その会社が倒産したときには投資した額が全てゼロになります。
その点でいうと、VYMは443銘柄と他の高配当ETFに比べて分散が効いているので、一見よく見えますよね。
しかし、銘柄が多いということは、そのパフォーマンスは限りなく市場平均に近くなることを意味します。
市場平均に近くなるなら、いっそのことVTIのようなアメリカに上場している3000社をカバーしているETFを購入した方が、より分散が効いています。
デメリット3 VYMより他のETFの方が値上がりしている
配当金が一番少ないVYMですが、値上がり率は他の2つに比べて一番高いです。
しかし、株価の値上がりがあるからといって、高配当ETFを買うのは当初の目的がズレていると思います。
もし値上がりを期待するなら、わざわざ高配当ETFを買う必要もないのかなと。キャピタルゲインを狙う場合、VYMより良いパフォーマンスを出しているETFはたくさんあるからです。
VYMとVOOとの比較
一例としてVOO(S&P500に連動したETF)です。
下のチャートはVOOとVYMを5年間で比較したチャートです(2022年8月5日)


VYMは2006年からの16年で株価105.31ドルと2倍に増えました。
その一方、VOOは2010年からの12年間で380.77ドルと3.7倍になっています。
VYMの方が昔からあるにも関わらず、後発のVOOは3.7倍と、1.7倍近くの差が出ています。その差は長期投資になればなるほど大きくなる。
以上の理由から値上がりのキャピタルゲインを狙うなら、VYMよりも分散がきいて、良いパフォーマンスが出ている、VOOを購入した方が絶対にいいのではないかと考えます。
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VYMとVIGとの比較
次に同じヴァンガード社が設立したETFであるVIGと比べてみましょう。
VIGは10年間連続増配している企業だけで構成されたETFです。構成銘柄数は289社でVYMと同じ2006年に作られました。
VYMとVIGの比較チャート


黄色い線がVIGで青がVYM。
同じ16年間の値上がり幅は、VYMの値上がりが約2倍、VIGは約3倍となっています。


VIGは年間の分配金が2.0% (2022年8月5日現在)と決して高配当ではありません。
しかしVIGは毎年、平均で7〜8%増配しています。値上がり益と将来の成長率を考えたら、VYMよりも良いETFと言えるのではないでしょうか。
【高配当ETFのVYMをオススメしない3つの理由】デメリット徹底解説まとめ
VYMは他の高配当ETFのSPYD、HDVに比べて構成銘柄の分散が効き、値上がり率が高いです。
しかし、その中途ハンパさのためデメリットも大きい。
そのデメリットは
- VYMの配当金利回りはほぼ3%、高配当水準に達していない
- 銘柄数が多すぎて、高配当かインデックス投資かのどっちつかずになっている。
- 株の値上がりを期待するならVOOなどの他のETFの方がいい
VYMはとても良いETFだと思います。
しかし、高配当投資なら、HDVやSPYDの方がより高い配当金を受けとることができる。
そして、値上がりに関して言えばVOOやVIGといったETFの方が高いパフォーマンスを出しています。また爆発力という点ではQQQも選択肢に入るでしょう。
配当金も高くなく、値上がり率も他のETFに負けているところが、VYMをあまりオススメしない理由です。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

